19 December, 2009

久しぶりの日本

久しぶりの投稿は日本語でしてみる。16日から日本に一時帰国中。昨年の夏以来だから一年半ぶりとなる。20日までは東京に滞在する。前回の投稿はなんと10月だったようだ。んー、あれから忙しかったんだよね。

ウェブの方ではニュースを更新していたが、平川祐樹と映像インスタレーション『Pulse』を制作。11月には3週間名古屋での彼の個展で発表、月末にはハーグでも上映となった。この作品が来週24日、ベオグラードでのフェスティバルでも上映されることになった。ハーグの作曲科学生の一人、Teodraが情報を広げてくれたおかげ。ありがたや。

そして急遽担当することになったGizemのダンス作品『TOSS』の音楽制作も11月中旬から行っていた。15分、男性ダンサー8人による作品。Dirkと一緒に仕事できたのはありがたかったが、もう少し時間が欲しかった。彼がドイツにいたため、リハには僕だけ出て、ハーグに戻ってきたところで3日間だけのスタジオ制作。翌日から彼はオーストリアに行ったので、最後の微調整は僕が担当した。12月3,4日にロッテルダムで発表。ソロを踊るヨルゴスが本番一週間前に足を負傷したため、振付が変わったり、ほかにも風邪でダウンするダンサーが順番に出たりと波乱のプロダクションだったが、作品は好評だった。来月はユトレヒトでも再演される。ヨルゴスのソロが復活するのを楽しみに僕も観に行きたい。

10月末に母方の祖父、斎藤喜久男が亡くなった。彼に宛てたピアノ曲、Letter4も千絵さんの12/20のアンコール曲にと作曲を試みていたのだが、時間切れ。年明けのROCEやハモンドオルガン・フェスに向けた準備に移らないと共倒れしそうなスケジュールになってしまった。いかんいかん。

塾JPPCのウェブサイトも作成し、ピアノの指導も。土曜日は午後から夜中までレストランでバイトしたり、しかも11月からは週三回大使館でのアルバイトを朝から夕方までやったり。学校の授業もあるし、ダンスレッスンも行ったりして・・・。怒濤のスケジュールに輪をかけるように、出国直前には引っ越しまで入るという鬼スケジュール。良く乗り切りました、自分。

16日は初日から友人大久保彩子さん出演のフルートと打楽器のデュオによる演奏会で渋谷の公園通りクラシックスへ。現代曲ばかりを集めたプログラムでしたが、コンディションが優れず前半は眠かった。17日にはメインイベントの相模原訪問も終え、一安心(内容はご想像にお任せします)。今日は友人とのランチがなくなったので、事務作業。あとは明日の千絵さんの園田邸のコンサートを聴いて名古屋に戻るばかりである。

昨夜は渡辺公三、中沢新一両氏による対談を紀伊國屋サザンシアターで聞いてきた。以下備忘録より。

「闘う人」としてのレヴィ=ストロースの印象。「最初のコミュニスト」と呼んだバブーフ、そして社会主義への熱中。マルクスとフロイトと共に彼にとって重要。ブラジルに渡った1935年というタイミングの意味。財産がコミュニケーションの障害物になるという発想とのつながりから(ルソーの解説に関連して)、神話分析においてコミュニケーションの透明性(媒介があるか、ショートサーキットか)というのは大事なポイントになっている。そのドン・キホーテ的な知の探求は、スタティックなものとしてのただの構造主義ではなく、「自然から文化へ」に対する「文化から自然へ」という逆の方向性が複合的に働いていた動的な思考としての理解がもっとされていいのではないか。詩学の深淵。親族の基本構造における、語り尽くせぬものが神話論理という方向へと引き受けられていったのではないか。その制限は職に就くという現実的な要請も影響。レヴィ=ストロースもさることながら渡辺氏の危ういものに対する関心を「あとがき」に感じる。(by中沢) フランス人のスカトロジー。etc...
オランダから着いてすぐは、暖かいなと思ったのだが、数日した今ではやはり寒く感じてしまう。これは適応能力が高いのか低いのか。この数日は天そば、すき焼き風うどん、鶏玉丼など日本食を満喫している。やはり僕は日本人なのである。ああ、「愛しき温帯」。cop15はどうなりますかね。

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