26 May, 2011

Tsuchigumo Overture in KC-Lab 23rd May

"Tsuchigumo Overture" was premiered in the concert KC-Lab.
土蜘蛛序曲がハーグでの演奏会KC-Labで演奏されました。




The theater was renovated recently. There is a digital poster on the wall in the entrance.


最近リノベーションが終わったばかりの劇場でとても綺麗。入り口の壁には デジタルポスターで各公演の情報が表示されています。




The spacious foyer



新しくなったホワイエもおしゃれです。





Tsuchigumo Overture was commissioned by Accessible Contemporary Music(ACM) in 2010, and was first performed by Palomar in Chicago last October.

Tsuchigumo is one of the most popular Noh theatre. The name means "ground spider" in Japanese. I took the Tsuchigumo's original vocal line down in musical notation, and changed it into my own style for the instruments. Since the piece includes those melodies from several scenes from the original Noh theatre, it is like a trailer for a new film. That is why I used "overture" for the title.

My piece was performed in the second half, the second to the last.

土蜘蛛序曲は2010年に Accessible Contemporary Music(ACM)から委嘱を受けて作曲したもので、シカゴのアンサンブルPalomarにより昨年10月に初演されました。

土蜘蛛は能の人気演目のひとつ。謡曲土蜘蛛の節を採譜し、それを自己流で器楽スタイルに書き換えました。原作の能の幾つかの場面から取ったメロディーを含んでいるため、この作品は新作映画のトレイラーのようになっています。そこで題名を「序曲」としました。

僕の曲は休憩を挟んだ後半、最後から2曲目でした。



Performer:
Robert Manthey, conductor
Gaëlle Dohen, flute
Rocio Campos Torres, clarinet
Gijs van der Heijden, piano
Edward Peeters, horn

Composition:
Tomohisa Hashimoto

23rd May, 2011 KC-Lab
@KorzoTheater, Den Haag









group photo after the concert.

Thank you all!

(We missed Edward...)


みんなありがと!!

22 May, 2011

『いわきの今と演劇 Zero』平田氏コメント抜粋Hirata-Talk-excerpt

福島でのトークセッション『いわきの今と演劇 Zero』のUst動画を今週ちょこちょこ見ていたんですが、東北復興に向けたアートの役割について平田オリザさんのコメントが興味深かったので、抜粋を以下に書きました。いわゆる「文字おこし」をしたわけではありませんので、表現など不適切な点があればご指摘お願いします。


    * 日時:2011年4月21日(木)18:30~20:00
    * 【トークゲスト】平田オリザ(青年団主宰)多田淳之介(デスロック主宰)前田司郎(五反田団主宰)わたなべなおこ(あなざーわーくす主宰) いしいみちこ 谷代克明 (いわき総合高校)今尾博之(いわき芸術文化交流館アリオス)

0:30-0:40
日本語は「死なれてしまった」と死ぬを受動態で表すことができる珍しい言語。

フランスで新興宗教の判断をするために沢山の項目。
その中のひとつ、「死者をどう弔うか」
長く続いて来た宗教は喪の意識を持っている。

亡くなった後に、まつりをする、花火をするなど
「ここから先は普通のことをしていいよ」という儀礼が
宗教と芸術が行って来た役割。
宗教には政府が税金から補助などができないため、芸術にはこうした役割も期待される。

「分からないことを説明する」科学コミュニケーションの課題があらわになった。
「分からないこと」を表現して来たアートの役割は大きくなるだろう。

具体的な活動に向けて。
被災地の要望があれば派遣できるようなネットワークづくり。
学校単位での受け入れが去年から進んで来ている。

復興住宅の中にAIRのような仕組みを組み込んでいく。
宗教家もほんとはいなきゃいけないが、税金ではできないので、
アーティストがいるようにする。

悲惨な記憶をどうやって残していくのか。アーティストが必要。

お上に頼らないような本当の意味での自立し持続していくような
発想ができる子どもたちが育っていくためにこそアートが必要。
長期的な視野に立って考えていく必要がある。

いくつか拠点になれる劇場がある。そこに雇用を生み出して、
そこにコーディネーターを置き、派遣していけるようにする。
まずはこれまでの実績のあるところで活動してもらいながら、
ハブ機能を強化していく。

1:00-1:05
生き方が問われてくる
運動場にいることの危険について
毎日マクドナルドのハンバーグを食べるより安全です。
毎日のタバコよりずっと安全です。
ただマクドナルドやタバコは選べるが放射能(の環境を子ども)は選べない。
この状況をつくったのは大人達。
大人達はそこを謝るところから始めなければいけない。

医療統計には現れてこない。8キロ圏内という禁止区域の根拠ははっきりしている。
癌の発生率は1%ぐらいは増える。

自分で考え、議論できる子どもを育てることが、
より他の地域よりも必要だと思います。

1:08-
影響は個別に違う
アートというのは死のシミュレーションになる。
老いとか衰えとかと向き合う いろんな作品を通して
いつまでも安全地帯にいるわけにはいかない。
派遣するアーティストもあまりに傷つきすぎてはまずい。
講習を受けてから行ってもらっている。

個別に見るためにはスキルというより、人数を多くして、
丁寧に見ていくしかない。

比較的成果が見やすいのは
疎開児童に対するワークショップは機能し始めている

1:20-1:23
課題はコミュニティーの再生

買い占めについて。こまばの商店街では買い占め起きていない。
郊外型のショッピングセンターではひどかった。
顔見知りの間では恥の文化は通じない。
お互いに知っている社会に作りなおしていく。そこで演劇などは可能性がある。

私たちの課題として、市立の劇場は沿岸部に直接人を派遣することは業務ではない。
県の仕事である。県立劇場が強いところもあるが今回の場合はたまたま市立のところが活発。
それと、芸術監督がいないから電話一本では済まない。
誰が動くのか、責任を持つのか。日本の劇場はそこまで成熟していなかった。

<<いしいみちこ先生の発言>>
演劇をやっている子は、自分が違っているということが分かっている。
違っていることを恐れずに話すことができる。
大きな声で主張する。ワークショップの中でやっていくと、
私はこう思ったということを言える。

平田:先生向けのワークショップもあちこちでやっている。
ただ先生というのはあくまで先生である必要はあって、
アーティストという異物が入ってくる、変な大人に触れるっていうのが大事。

<<背広の人(いしい先生右側)の発言>>
ワークショップをする上で、
生徒を見ている受け入れ側の意見はかなり大事。

21 May, 2011

学校訪問演奏 MEMO for students with physical disabilities.

2010年の春からStichting Memorable Momentent(通称MEMO)の登録アーティストとして活動している。僕の楽器はメロディカ。ユトレヒトやアムステルダムに続いてハーグでもパイロットプロジェクトが始まり、ハーグで一番最初の訪問演奏をしたのは僕だった。2010-11年度はハーグ音楽院からもワークショップを経た40名ほどの学生が参加している。普段は託児所kinderdagverblijfを中心に行っていて、0歳から4歳の子どもたちに1グループ15分の演奏をするというもの。

アムスの事務所がマネージメントなどは全部してくれて、訪問先と日時とグループ数などをまとめたメールで演奏ブッキングをしてくる。登録アーティストは自分の楽器を持って、約束した会場へそれぞれ出かけて、サインをもらってきて後日事務所に請求するとギャラが事務所から支払われるという仕組み。MEMOの方針として、毎回違うアーティストを派遣するようにしていて、同じ託児所には多くても年に2回程度しか行かないように配分している。

アムスには数人ダンスやパントマイムのアーティストもいるそうだが、ハーグの登録メンバーは全員音楽の学生。ただ僕の場合は踊りや視覚的な要素を入れるようにプログラムをしているので、少々特殊なケース。だいたい最後は子どもたちと一緒に踊って終わるような構成になっている。MEMOのパフォーマンスは全曲暗譜での演奏が求められる。子どもたちとのアイコンタクトはとても大事だし、床に座って演奏とか、ともかく柔軟性が必要な現場という理由もある。

僕が演奏する曲はほぼ自作曲のみ。子どもたちの反応や、先生の盛り上げ方、集中力とか、その時々の状況によって、演奏順を変えたり、曲自体の構成をカットしたり伸ばしたり、その場で即興的に変更し調整していくのは僕の強みでもある。最初から泣いている子が1人ぐらいいるのは日常茶飯事。それでも、そういう子たちも演奏が始まると注意を向けて、笑ったり、うまく行けば手拍子してくれたりするところまで引き込めることもある。そういう瞬間は、こちらも満足感を味わえる。でも、子どもは子ども。泣いている子は、「今は音楽なんか聞く気分じゃない」のである。いちいち気にしていてはいけない。大きくなり社会性を持つようになると、周りに合わせるということを覚えていくが、彼らはまだ正直なのだ。

小学校への訪問演奏というのもある。こちらは5、6歳が対象になっていて、プログラムの進め方が違う。時間が25分と少し長いというだけではなくて、クラスの先生にホスト役になってもらって、音楽番組のように脚本をオランダ語で読んでもらうのだ。登録アーティストにはオランダ語が話せない学生も多いため、この仕組みはとても合理的。解説の合間に演奏を挟んでいくスタイルで、こちらは演奏に集中できる。

途中で楽器の仕組みを解説するコーナーがあったり、子どもたちが楽器の演奏に挑戦するコーナーも入る。インタラクティブ・コーナーでは、僕の場合、曲の変更(演奏スピード早い遅い)に合わせて、踊ってもらっている。こうしたMEMOの大枠に合わせて各アーティストは自分の楽器や専門ジャンルを活かしたパフォーマンスを準備している。

さて、 先日は今年度初めての小学校への訪問演奏があった。この日の訪問先が少々変わっていたので紹介しようと思ってこの記事を書くことにした。出かけたのはDe Piramideという運動能力に障害をもった子どもたちのための学校だった。

事務所からの連絡には
"Please mind that the children have some motoric problems, you can encourage them to dance if necessary, but do not expect a big physical reaction. "
「運動障害がある子どもたちです。必要ならば踊るよう励ましてもいいですが、身体的に大きな反応は期待しないでください。」と書いてあった。


朝8:40から最初のグループが予定されていたんだけど、30分ほど早く到着した。一階建てのピンク色の建物で、なんとも学校らしからぬ雰囲気。先生達の待合室でお茶をいただく。女性の先生ばかりで7人ほど。皆さんもちろんオランダ語で話していたので、僕は全く内容は理解できなかった。で、ぱらぱらと子どもたちが到着し始める。杖をついている子、車いすの子、膝から下がなくて歩いている子。廊下に現れては先生達と教室へ移動する子どもたち。なるほど。なるほど。

両腕に杖を固定した男の子がその部屋の前まできてすってんころりん。思わず、「あっ」と声を上げてしまったが、先生達は至って冷静。「あ、あれぐらいは大丈夫」「あーそうですか」「ほらね」彼はすぐに起き上がって、奥の教室に歩いていった。

普通なら20人ぐらいいるクラスにこの学校は7人ほど。で、みんな補助具を付けていたりして、久しぶりのスクールバージョン(司会入り)だったのに加えて、こちらも始めは緊張してしまいました。2クラスで上演しましたが、どちらのクラスも元気にダンスに挑戦してくれて、子どもによってはかなりはじけて踊っていて、むしろ普通よりも元気なぐらいで驚いてしまいました。

終演後、興味があったので先生に幾つか質問してみました。聞いた先生がそこまで英語が得意というわけじゃなくて、あまり突っ込んだ内容は聞けませんでした。

ここで教えるには普通の教員免許に加えて特別な勉強と資格が必要。こういう学校はハーグでここだけでほとんどの人はハーグ市内からだけど、周辺の街からも来ているそうだ。10代の子たちは道を挟んだ反対側の建物に通っているそう。通常の授業に加えて、フィジオセラピー(理学療法)やマッサージも提供される。車いすや義足などはだいたい生徒が自分で所有しているが、学校でも補助具や車いすなど所有しているそうで、沢山置いてあった。発音の練習などもすると言っていたので、筋肉全体の障害を持った子どももいるのだろう。ただし、視覚聴覚障害や心臓障害などは別の学校があるそうで、ここにはいないと言っていた。

ハーグでここだけというわりには、二クラスだけのよう。ちゃんと学校の数は足りているんだろうか。これ以上専門的な調査はしませんが、オランダの障害児・者教育の現場をかいま見ることになった、貴重な機会となりました。

02 May, 2011

女王誕生日にフリーマーケットへ Koninginnedag


5月になりました。3.11の震災から50日以上経ったんですね。
早かったような、いろんな事が起きて長かったような。
まだまだ続いている不安な状況の中でがんばっている被災地の皆さんのこと、
忘れないようにしています。

助けあいジャパンの湯浅誠さんが室長メッセージで書いている
「長期的なスパンで復興を考える」のは大事なことですね。
今すぐに具体的に何かできなくても、きっとこの先に向けて自分ができることはある。

大型連休にボランティアをお考えのみなさまへより
5)先は長い
避難所から仮設住宅へ、仮設住宅から街づくりへ、と復旧・復興過程は数年の単位で続いていきます。福島県のように、依然として復旧・復興過程に入れない地域もあります。GWは、一里塚にすぎません。これからの復旧・復興過程で必要とされる知識やノウハウを今から学び始めるのでも間に合うかもしれません。「一時は沸騰してもいずれ忘れ去られるのではないか」という不安を口にされる被災者の方もたくさんおられます。GWを、長期スパンで自分に出来そうなことは何か、じっくり考えることに宛てるのも立派な支援活動だと思います。

日本では「ゴールデンウィーク」ですが、
オランダではイースターの連休(毎年、日付がかわり
2011年の復活祭は4月24日でした。)に続いて、
4月30日の女王誕生日Koninginnedagが休日でした。

ちなみに5月4日は「戦没者慰霊の日」(Dodenherdenking)で黙祷があり
交通機関が一時的にストップし、オランダ全土で午後8時から、
2分間黙祷が捧げられます。5月5日は「解放記念日」(Bevrijdingsdag)と
なっていますが休日になるのは5年に1度だけのようです。

さて、女王誕生日の日は朝6時に起きて、
妊娠中の奥さんとフリーマーケットに行ってきました!
オランダ王室の色、オレンジ色の洋服や帽子に身を包んで、
街はとても賑やかでした。


この日は年に一回の国中が楽市楽座の日。
誰でも、どこでも(一部禁止されている地域もある)、
好きな物を売って良い事になっています。

高級住宅街に行けば掘り出し物があるという友人の情報どおり、
素敵なベビー服やグッズを沢山、しかも格安(1着1ユーロとか!)
で仕入れることができました。


広場で出店中のパパママから、「これはあってよかったよー」とか、
「下着は20枚は必要ね」なんてアドバイスもいただきながら、
買い物できたのはとってもよかったです。



街では子どもたちが楽器を演奏。
「ユニゾンで弾いてるからスズキだね」とは妻の談。へー、そうなんだ。
中でもこのヴァイオリンの男の子はなかなかいい音楽性。
このまま続けていって欲しいです。




妊婦にも良いというボール。
ポンプ付きで2ユーロで購入!


マネキンのほっぺたにアヤックスの落書きが。
13日にはエスパルスとのチェリティー試合もあったようですね。












このロバなごむー。。。